ビデオがカセットケースサイズになった

ソニーGV-U5は当時の世界最小ではなく永遠の世界最小のビデオデッキ。なぜなら、もうテープ式ビデオは地球のどこでも製造してなく、今後も永遠に製造しないからである。オーディオとビデオにおいてデッキとはポータブルではないテープ式の装置。しかしソニーGV-U5はポータブルのテープ式ビデオ。ポータブルではない装置(デッキ)はポータブルの装置にできないが、ポータブルの装置はポータブルではない装置(デッキ)にもできる。だからソニーGV-U5はデッキでもある。ソニーGV-U5登場は世界初のminiDVソニーDCR-VX1000登場の前だからソニーGV-U5はminiDVではなく8ミリビデオ。8ミリビデオのテープよりminiDVテープの方が小さく、テープが小さいと装置も小さくできるが、ソニーGV-U5はminiDVのソニーGV-D300より小さい。ソニーGV-U5はソニーGV-D300より小さいのにデジタルカウンターついてる。素晴らしい。かっこいい。ソニーGV-U5のデジタルカウンターはとても薄くて小さい。かつてこんなに薄くて小さいデジタルカウンターがあっただろうか。世界最小のビデオデッキを作る為にデジタルカウンターも最小限になっている。まるで世界最小と語るように。

 

ソニーGV-U5はビデオデッキとは信じられない大きさ。ソニーGV-U5はテレビチューナーを搭載していないから小さいのか。ソニーGV-U5はポータブルビデオ。ポータブルビデオというのはテレビチューナーを搭載していない。ソニーGV-U5登場前はソニーのポータブルビデオは昭和60年(1985年)登場のソニーEV-C8と昭和57年登場のソニーSL-F05しかなく、ソニーEV-C8もソニーSL-F05もテレビチューナーを搭載していない。この3機種の比較ではソニーGV-U5は急に小形化したことがわかる。急と言ってもソニーEV-C8登場からソニーGV-U5登場まで6年。しかし長い長い人類史から6年は急である。しかしソニーEV-C8とソニーSL-F05の登場当時はソニーEV-C8とソニーSL-F05の大きさに驚いたことだろう。

 

ソニーGV-U5は永遠の世界最小のビデオデッキだがカセットケースサイズではない。ビデオウォークマンもオーディオウォークマンソニーWM-20やソニーWM101のようにカセットケースサイズにできなかったのか。テープ式オーディオのヘッド(テープに記録したりテープの記録を読み取る部分)は固定ヘッド。テープ式ビデオのヘッドは回転ヘッド。固定ヘッドはヘッドにテープを巻き付けなくてもヘッドとテープが合体、だから固定ヘッドはテープを装着しただけでヘッドとテープを合体できる、だから固定ヘッドはヘッドとテープの間に何も無い、ヘッドとテープの間に何も無いとヘッドとテープの間に奥行(あるいは意匠によっては奥行ではなく幅)が無い、奥行が無いと小さくできる、更に固定ヘッドはヘッドそのものが小さい、だから固定ヘッドの装置のオーディオウォークマンはカセットケースサイズにできた。しかし回転ヘッドはヘッドにテープを巻き付けてヘッドとテープを合体、だから回転ヘッドはテープを装着しただけではヘッドとテープを合体できない、だから回転ヘッドはヘッドとテープの間に「巻き付け装置」を設置して有る、ヘッドとテープの間に巻き付け装置を設置して有るとヘッドとテープの間に奥行が有る、奥行が有ると小さくできない、更に回転ヘッドはヘッドそのものが大きい、だから回転ヘッドの装置のビデオウォークマンはカセットケースサイズにできなかった。

 

テープ式ビデオもテープ式オーディオも同じテープ式なのに、なぜテープ式オーディオは固定ヘッドでテープ式ビデオは回転ヘッドか。映像の記録容量は音の記録容量よりもっともっとたくさんの記録容量。回転ヘッドの記録容量は固定ヘッドよりもっともっとたくさんの記録容量。

 

ソニーGV-U5の意匠の特徴はデジタルカウンターともう一つ、テープ窓の形。この形、どこかで見たことがないだろうか。この形、世界初のカセットケースサイズのソニーWM-20のテープ窓の形。ソニーGV-U5はカセットケースサイズではないが、回転ヘッドの装置ではこの大きさが限界だし、カセットケースより一回り大きいだけだからカセットケースサイズと言ってもいいだろう。ソニーGV-U5はもう1つの世界初のカセットケースサイズ。ソニーGV-U5はビクターGET'Sムービーコンポのビデオデッキより全然小さい。さすがはウォークマン