祝 150周年 三菱 岩崎久弥邸

f:id:japanfather:20201211190447p:plain三菱明治3年創業、三菱令和2年150周年おめでとうございます。岩崎久弥邸明治29年竣工、岩崎久弥邸令和2年124周年おめでとうございます。岩崎久弥邸は東京都台東区にあります。岩崎久弥邸には外国式建築が「洋館」と「撞球室」の2棟、2棟とも木造建築ですが、洋館は石造建築との融合、撞球室は日本式建築との融合、他とはちょっと違うことを感じます。岩崎久弥氏は他とはちょっと違う、日本一、いいえ、世界一、の建築を願っていたのでしょう。洋館の外壁面は下見張り、下見張りは木造建築だけ、下見張りを見たら木造建築とわかるのですが、塔の部分と屋外の柱と窓の上の装飾は石造建築のようになっていて、塔の部分と屋外の柱と窓の上の装飾は下見張りより目立つので、洋館は石造建築に見えます。撞球室は撞球専用の建物で洋館より小さい建物ですが、撞球室はログハウスの山小屋ですから洋館とは全然異なる雰囲気、撞球室は洋館のすぐ横にありますが、石造建築のすぐ横にログハウスが建っていることはとても珍しいです。日本人ならではの心域です。日本式建築は庇がとても長いのも特徴で、長い庇を支える為に「尾垂木」「力肘木」という部材を庇の下に取り付けたり、更に、力肘木を支える為に雲のようにたくさんの曲線の意匠を施した「雲肘木」という部材を力肘木の下に取り付けますが、岩崎久弥邸の撞球室の力肘木は庇からはみ出ていて雲肘木も大きいですが、庇からはみ出ている力肘木と大きい雲肘木はとても珍しいです。撞球室はテラスのある正面入口側の破風板の三角の間に半円だけの窓が2つ並んでいて、半円だけの窓は珍しくありませんが、半円だけの窓が2つ並んでいることはとても珍しく、この窓は笑った時の目のようにも見えます。洋館の内装は「立体感のある壁の模様」「繊細な意匠と施工の床の寄せ木」「とても品があって美しいけど、どこか控えめで豪華ではないテラスのタイルとステンドグラス」「珍しい明治時代の輸入のお手洗い製品」などが興味深いです。撞球室の中は見学できないので撞球室の内装は詳しくわかりませんが、テラスまでは入ることができ、撞球室にも繊細な意匠と施工の床の寄せ木があったり、撞球室のテラスには洋館のテラスと同じ照明器具を取り付けてありますが、こういうちょっとしたことで洋館と撞球室を繋いでいることもお洒落だと思いますし、この照明器具は時が経つと風合いに変化をもたらす青銅で意匠を施してあり、撞球室にも合うような意匠になっています。洋館と撞球室は地下道で繋がっていて、地下道は白いタイル張りで地下道には天窓もあるため地下道でも明るいです。地下道も見学できませんが写真で紹介しています。洋館のテラスタイルは、菱形の枡目が基本で、枡目とは四角形もしくは四角形を斜めにした菱形をたくさん繋げた模様ですが、全く違う色の菱形を加えたり、菱形の枡目の所々に四角形も作ってあるため、菱形をたくさん繋げた模様だけではなく、菱形を三つ繋げた三菱の模様にもなっています。山小屋のテラスタイルは洋館のテラスタイルとは全然違い、模様は菱形をたくさん繋げた模様だけ、菱形の色は茶色だけ、タイルの材質は土のようなざらざらした材質になっています。無造作、無頓着、しかし、逆に余計にお洒落でかっこよく、男性らしいお洒落の飾らないお洒落で、山小屋と撞球という男性らしいものにぴったり合うものになっています。しかし、山小屋のテラスタイルは、よく見ますと、一枚一枚違う茶色のタイルだったり、一枚一枚違う表面仕上げのタイルで、とてもざらざらした表面のタイルもありますが、とてもざらざらした表面のタイルの隣はつるつるに近いざらざらした表面のタイルだったりしますので、時を経たからとてもざらざらした表面のタイルになっているのではなく、建設当時に意図として意匠としてとてもざらざらした表面に仕上げたことがわかります。岩崎久弥邸は敷地の外に面した一番最初の入口から洋館の入口までの道がとても長く、坂道になっていて、自然も多いので、山登りをしているような気分になりますから、山小屋が建っていることは不自然に感じません。岩崎久弥邸は敷地の外に面した一番最初の入口から洋館の入口までの道の幅がとても広く、昔は自動車も洋館の入口まで来ることができたと思います。この道を歩いていると見えるものは木と山小屋だけですから、このことからも、山登りをしているような、もう一つの空間を旅しているような、だからこそ、洋館が見えた時の到着感はとても素晴らしいです。岩崎久弥邸の外国式建築は、日本一、いいえ、世界一、かっこいいでしょう。岩崎久弥邸には日本式建築もあり、日本式建築は洋館と1階で繋がっていて、日本式建築には日本式建築の特徴である「見る庭」もあり、日本式建築から遠くにある庭には幅がとても大きい巨大燈籠もありますが、この燈籠もとてもかっこいいです。最初の写真は洋館の正面入口の逆側のテラスと横側のサンルームに零れる椛。2番目の写真は洋館の正面入口の左から見上げた塔の拡大。3番目の写真は洋館の正面入口側の左端から見上げた塔。4番目の写真はサンルームの横にある不思議な形の木。5番目の写真は洋館の正面入口の右から見上げた塔。6番目の写真は巨大燈籠付近にある木。7番目の写真は撞球室のログハウスの山小屋の2つ並んだ半円だけの窓と力肘木と雲肘木。8番目の写真は敷地の外に面した一番最初の入口から洋館の入口までの道から見た撞球室の正面入口の逆側の2つ並んだ半円だけの窓。9番目の写真は洋館の正面入口前広場の入口付近にある不思議な形の木。10番目の写真は撞球室の上げ下げ窓と雲肘木。11番目の写真は撞球室のテラスの天井の照明器具。12番目の写真は洋館のテラスの床のタイルの柄のような多彩落葉で撮影場所は巨大燈籠付近。13番目の写真は洋館のテラスの床のタイルと柱と下見張り。14番目の写真は撞球室のテラスの床のタイル。令和2年12月6日撮影。

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